今月の特集

新しい甘味料について 初夏企画
〜甘味料の特徴を知って、糖分を上手に摂取しよう〜

■■新しい甘味料にはどんな種類がある?■■
新しい甘味料には、大きく、天然素材を原料とした天然甘味料と、人工的に生成された人工甘味料があります。ここでは、それらの主な種類とそれぞれの特徴をご紹介します。

●天然甘味料●
<エリスリトール>
 糖アルコール(糖を原料にして構造を変化させた甘味料)の一種。主要原料はブドウ糖で、工業的には酵母を使った発酵生産法によって生産されます。果実、花の蜜などの天然素材にも含まれます。
  甘味度は砂糖の70%程度と低いものの、キシリトール、マルチトールといった他の糖アルコールと比べ、1gあたり0ないし0.2kcalと極めて低カロリー。また、他の糖アルコールは大量に食すと下痢を起こしやすいといった特徴を持つといわれていますが、エリスリトールではそれが起こりにくいとされています。

<キシリトール>
 糖アルコールの一種。白樺などの樹木から採れる「キシラン・へミセルロース」を原料とした甘味料で、多くの野菜や果物に含まれている天然素材。カロリーは砂糖の3/4程度ですが、甘味度は砂糖と同じくらいあります。
  また、キシリトールは虫歯になりにくいとされています。これは、キシリトールが口の中の細菌による発酵を受けないので、虫歯の原因となる「酸」を作らないためです。また、虫歯の原因菌の活動を弱め、歯垢の増殖を抑える効果も確認されています。

<ラクチトール>
 糖アルコールの一種。砂糖に似たスッキリとした甘味。酸や熱に強く、低吸湿性、血糖上昇の抑制作用などを持ちます。

<ソルビトール>
 糖アルコールの一種。甘味度は砂糖の60%程度とされています。現在、最もソルビトールを多く含む果物として、ドライプルーンがよく知られています。工業的にも生産され、保湿剤、甘味料などの食品添加物として利用されています。

<マルチトール>
 糖アルコールの一種。麦芽糖(マルトース)を還元して製造するので「還元麦芽糖」とも呼ばれています。甘味度は砂糖の70%〜80%、砂糖とよく似た甘味を持っています。現在、低エネルギー甘味料として菓子類、飲料に、老化防止用として包装餅に、品質改良材として米菓、漬け物などに用いられています。

<パラチノース>
 砂糖と同じくブドウ糖果糖より構成されます。酵素が作用しにくい構造になっており、虫歯の原因菌がパラチノースを分解できないため、虫歯になりにくいとされています。
  カロリーは砂糖とほとんど同じですが、甘味度は砂糖の1/2程度とされています。

<カップリングシュガー>
 砂糖にブドウ糖、もしくは麦芽糖が結合した形。砂糖とでんぷんの混合液に酵素を作用させて作ります。甘味度は砂糖の半分程度。
  虫歯の原因菌はこれらの一部しか分解できないため、歯を痛めにくいとされています。現在では菓子類を始め、広く利用されています。

<オリゴ糖>
 オリゴ糖の「オリゴ」とは、ギリシャ語で「少ない」という意味で、一般にブドウ糖や果糖などの単糖類が2〜10個程度結合したものを総称してオリゴ糖と呼んでいます(明確な定義はないとされています)。
  オリゴ糖には、整腸作用や、低カロリー、甘味の低減、虫歯の原因になりにくいなどの働きがあります。これらの特長を生かして、現在では、飲料、菓子、パン、ジャム、ハム、かまぼこなどの加工食品に利用されることが多いようです。

<トレハロース>
 甘味度は砂糖の45%。甘さが後に引かず、上品で穏和な甘味質を持つ糖質です。他の甘味料ともよく調和し、素材のうまみを引き出しながら、甘さを抑えた仕上がりに。酸、熱に対して非常に安定な糖質。歯を痛めにくく、でんぷんの老化防止作用、タンパク質変性防止、味や食感の保持、色素の安定化などの多くの特長を持ちます。

<ステビア>
 非糖質系甘味料の一種。パラグアイ原産のキク科植物「ステビア・レバウディアナ」に含まれる。甘味度は砂糖の300倍、低カロリー甘味料として清涼飲料水などに使用されています。
  砂糖に比べて独特の苦みがあるため、使用が困難とされていましたが、酵素を使った糖転移反応で甘味質を改善したものがいくつか商品化されています。

<グリチルリシン>
 非糖質系甘味料。マメ科植物の甘草の根茎に含まれます。甘味度は砂糖の200倍あり、後で甘みが出る独特の甘味を持ちます。ナトリウム塩の形で、しょうゆ、みそにのみ甘味料として使用できます。抗アレルギー作用など、多くの薬理作用が報告されており、漢方薬などにも利用されます。
●人工甘味料●
<アスパルテーム>
 人工甘味料の一種。カロリーは砂糖と同程度ですが、甘味度が砂糖の約200倍と極めて高く、結果、低カロリー甘味料のひとつとされています。癖がなく、スッキリとした甘さで、主に清涼飲料水などに使われています。

<サッカリン>
 砂糖の500倍の甘みを有する人工甘味料。そのまま尿中に排出されるので栄養にはなりません。微生物の成育を阻害しないので、砂糖を用いると発酵が阻害されてしまう恐れのある漬け物類の甘味料として用いられることが多いようです。

<チクロ>
 過去に食品添加物として使用されていましたが、発ガン性物質などが検出されたことから、現在では法律で使用禁止となっています。

<ズルチン>
 砂糖の200倍の甘味を持ちますが、そのまま尿中に排出されるので栄養にはなりません。これも現在では法律で使用禁止となっています。
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