砂糖健康学完全保存版

検証結果 <第六章>砂糖と健康の誤解
糖尿尿と砂糖 検証結果
Diabetes Mellitus


糖尿尿 の原因は、砂糖だけではありません
 日本の糖尿病患者数は約740万人といわれています。糖尿病は、すい臓から分泌されるインスリンというホルモンの作用が足りなくなるために、血液中のブドウ糖が多い状態すなわち高血糖が持続する状態で、放置すると腎臓や網膜の毛細血管を傷つけ、神経の働きを低下させます。また、心筋梗塞や脳卒中の原因となる動脈硬化症を促進します。

糖尿病患者増加の原因はライフスタイルの変化
 太平洋戦争後、日本の糖尿病患者数は自動車の登録台数に比例して増加してきましたが、1985年以降、バブル崩壊後も増え続けているのです。1970年代から国民の総エネルギー摂取量は減少し、タンパク質摂取量は横ばいで、しかも砂糖の消費量も減少しているのに、糖尿病患者数は増え続けています。一方、1960年代半ばから、食事の欧米化を反映して、脂質摂取量は2倍以上になりました。この脂肪摂取量を追いかけるように糖尿病患者数は増加しているのです。大人に多い2型糖尿病の原因は糖尿病になりやすい遺伝素因に肥満(特に内臓肥満)、運動不足、食べ過ぎ(特に脂質)など環境因子が加わって発症します。ただ甘いものだけが原因ではありません。 日本における糖尿病人口の推移
松岡健平先生
糖尿病は一つではありません
それぞれ人によって違うことを理解しましょう
監修 東京都済生会糖尿病臨床研究センター所長 医学博士 松岡 健平 先生
 糖尿病には若い人に多くて、インスリンが絶対的に不足する1型糖尿病、成人に多い2型糖尿病、ホルモンの病気や肝臓疾患などで起こるその他の糖尿病がありますが、わが国の糖尿病患者の95%は2型糖尿病です。
  治療方針は同じ2型糖尿病でも、発症して間もない人と長い間闘病してきた人とではまるきり異なります。合併症が起こっている人とそうでない人ではまた異なります。また、日本人の2型糖尿病は西洋人の様に太ってしまって、自分のすい臓が作るインスリンが相対的に足りなくなる、というのではなく、すい臓のインスリン生産が徐々に少なくなって起こることの方が多いのです。
  日本人の糖尿病は砂糖の食べ過ぎよりもむしろ脂肪の食べ過ぎが原因で起こる傾向にありますが、日本人の祖先は、飢饉には強いが贅沢には不向きな節約遺伝子を背負って進化した民族です。そのために、脂肪の食べすぎやお腹の内臓脂肪の貯め過ぎは糖代謝に悪影響を及ぼします。西洋人のように太って発症し、インスリンはまだ残っている人と、東アジアの人々の糖尿病のようにインスリンが減ってくるタイプとでは、お砂糖の許容量も違います。
  糖尿病の食事療法も個人によって異なります。自分自身でコントロール出来にくい人や太っていて減量しなければならない人は甘いものを控えた方が良いでしょう。食事療法が十分できて、血糖コントロールが良好な時には主治医と相談して、甘いお菓子を楽しむことができます。
「インスリン」とは
すい臓のベータ細胞から出るホルモンで、血糖値を低下させ、筋肉へのブドウ糖のとりこみを促し、肝臓のグリコーゲン貯蔵とブドウ糖の生成などを調節します。また、脂肪の合成、タンパク質の合成などにも関与しています。
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