砂糖健康学入門 III

検証1 子供の成長と砂糖

砂糖は、脳の速効性エネルギー源
埼玉医科大学教授  医学博士 野村正彦
 生まれたての赤ちゃんの脳は、重さ350gでまだまだ未完成。その後、20歳までに約1400gに成長します。そのうえ脳は、重さは体重の2%でも 全身のエネルギー量の約18%を消費する大食いの臓器。脳 にエネルギーがいかなくなると、10秒以内に意識がなくなり、数分で回復不能のダメージを受ける危険性もあります。子供の脳は毎日新しい情報を蓄積して活発に働き、膨大なエネルギーを使っています。その脳の重要なエネルギー源はブドウ糖。ですから子供の脳の成長にとって、すばやくブドウ糖として吸収され、脳のエネルギーになる砂糖の摂取は、なくてはならないものなのです。

子供の脳には糖分が不可欠!

脳は全身のエネルギー量の約18%を消費します。 350gから1400gに成長する脳

子供の心の安定と脳の密接な関係
  脳の中で重要な役割を果たしているのが、ドーパミンとセロトニンという神経伝達物質です。
ドーパミンは脳を興奮させ、集中力を高める作用、セロトニンは脳をリラックスさせる作用があります。車のアクセルとブレーキのように、両方がバランスよく保たれると脳は良好に働きます。しかし、ドーパミンが多過ぎると、感情を制御できず、「キレる」という状態になります。子供が情緒の安定を保つには、興奮にブレーキをかけるセロトニンが不可欠です。
  欠乏しがちなセロトニンを合成するのが、トリプトファン(タンパク質に含まれるアミノ酸の一種)とブドウ糖。食事でタンパク質を摂り、食後に砂糖を使った甘いデザートを食べると、トリプトファンとブドウ糖を同時に摂取でき、セロトニンが効率よく合成されます。このように砂糖の摂取は、子供たちの脳と心の安定に大きく関与しています。

目からウロコのお砂糖情報
“賞味期限はありません!”
  砂糖は品質が安定し、変質しにくい食品です。ですから、法律的にも期限表示の義務がなく、賞味期限もありません。長期保存した砂糖でも、砂糖に適した方法で保存し、変質していなければ食べて問題ありません。買い置きしても安心!

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砂糖摂取と学習能力
 セロトニンの欠乏と学習・記憶機能に関する実験で、興味深い結果が出ています。

実験−ラットを2つに分類。
A群…正常なエサを与えたラット
B群…トリプトファンの少ないエサ(トウモロコシ)を与えたラット
初めの20秒間は、あかりがつき、レバーにさわるとエサが出る、次の20秒間はあかりを消し、レバーをさわってもエサが出ない、という2つの状態の区別を覚えさせる。

結果−A群は10日で成績が90点近くまで達したが、B群は80点以下にしか達しなかった。


結論−この実験から、セロトニンが欠乏すると、学習・記憶能力が低下することがわかります。ということは、セロトニンの合成を効率的に促す糖分の摂取は、情緒の安定だけでなく、学習・記憶能力にも重要な影響を与えていると考えられます。




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