砂糖健康学入門

World Report

Dr.Kevin John Acheson
Nestec小児健康栄養研究所部長 医学博士
 1974年ロンドン大学卒業、栄養生理学専攻。スイスローザンヌ医科大学生理学研究所員を経て、'81年ネステック栄養科学研究所員に。その後、同研究所のタンパク質・エネルギー代謝部長、炭水化物・エネルギー部長を経て、'99年より現職。嗜好品と肥満の関係、炭水化物が肥満者へ与える生理機能など、肥満に関する研究多数。

肥満 〜炭水化物はあなたを太らせますか?〜
 アメリカやヨーロッパでは”流行病”とまでいわれている肥満。この20年間で12%から22%まで増加したという報告もあり、医療費のコスト増大にもつながっています。肥満と死亡率や心臓病、高血圧などの疾患は深い関わりがあり、世界中で食事の中の脂肪の割合が減少しています。

  肥満は、食べ物から摂るエネルギー摂取量より消費量が少ない、というエネルギーの需要バランスの悪さが原因であることは明らかですが、食べ物から得たエネルギーを体がどう消費するかといったことなど、さまざまな要因が絡んでいます。

  砂糖に代表される炭水化物も常に肥満と関係づけられ、過剰に消費された炭水化物は脂肪に変換されるという報告もありますが、人間の体内では炭水化物はブドウ糖に消化されエネルギーとして使われます。タンパク質や脂肪も同じように代謝され、体のエネルギーとなりますが、中でも炭水化物のエネルギーが一番効率よく使われ、脂肪には変換されないという試験結果も得ています。通常の炭水化物の摂取は、エネルギーとして用いられバランスよく代謝されているのです。

  現在、肥満を防ぐためには、食事で摂る脂肪の割合を減らし、炭水化物の割合を増やすことが有効な手段だといえます。

砂糖と健康シンポジウム(2000年2月)


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