お砂糖Q&A

皆様からよく頂くご質問へのお答えを掲載しております。

Q お砂糖と氷砂糖って同じ成分なんですか?
A 砂糖の主成分は蔗糖(しょとう)と呼ばれるものですが、グラニュー糖や氷砂糖は純度が高く、これらの砂糖は蔗糖の結晶そのものと言えます。
氷砂糖には2種類あります。1つは、グラニュー糖の一粒一粒の結晶と同じ形をしているもので「クリスタル氷糖」と呼ばれるものです。これは、小さな砂糖の結晶を回転かごのようなものに入れ、これを糖液に浸して時間をかけてゆっくり回転させながら大きく結晶を育てるのです。
もう一つは「ロック氷糖」と呼ばれるものです。これは、純度の高い糖液をお皿(バット)に入れた後、小さな砂糖の結晶を加え、温度と湿度を一定にした部屋の中で何段も重ねて長時間静置して大きく育て、それを適当な大きさに破砕したもので、形や大きさは様々です。
どちらの氷砂糖も、ほぼ純粋な蔗糖の結晶ですから、成分はグラニュー糖とほとんど同じです。
これに対し、上白糖(一般的な白砂糖)は、触ったときにしっとりした感じがあると思いますが、これは、小さな蔗糖の結晶の表面に、転化糖液と呼ばれるものを少し振り掛けているのです。この転化糖液とは、グラニュー糖を分解(加水分解)してつくったシロップ状の糖液(果糖とブドウ糖の等量混合物)のことです。転化糖は別名還元糖とも呼ばれます。 ですから、上白糖は氷砂糖やグラニュー糖に比べると、水分と還元糖分が多いのです。

上白糖、グラニュー糖、氷砂糖の成分比較(%)

種類

蔗糖

還元糖

灰分

水分

グラニュー糖

99.95

0.01

0.01

0.02

氷砂糖

99.80

0.06

0.01

0.06

上白糖

97.80

1.30

0.02

0.80

(注)この成分表は平均的なもので、製品によって多少の差異があります


Q 砂糖の1日の摂取量について、詳しく教えて下さい。
A この質問、一番よく訊かれるのですが一番答えにくい質問です。
結論から言えば、「砂糖の許容摂取量」など、存在しません。
砂糖は食品分類上、炭水化物(糖質)ですから、その中の砂糖だけをことさら取り上げることは無意味であり、炭水化物全体の摂取を考えなければなりません。
炭水化物にはご飯をはじめ、パン、そば、うどん、パスタ、芋など様々なものがあり、これらの摂取量とのバランスで、砂糖をどう摂っていくか、という問題になります。例えば、砂糖を全く摂らなくても、ご飯やパンを食べ過ぎれば、炭水化物の過剰摂取になってしまうからです。このほど発表された「第6次改定 日本人の栄養所要量」によれば、摂取カロリー全体の少なくとも50%は炭水化物から摂るように勧めています。厚生省の国民栄養調査をみても、炭水化物の摂取量の全体の摂取カロリーに対する割合は50%をやや超えたあたりで推移しており、脂質の摂取量が増加しているという結果が出ています。従って、炭水化物の摂取が過剰ということはありませんので、砂糖についても現状の消費量で摂りすぎということはあり得ません。また、必要なカロリーは、その人の生活様式によっても大きく異なりますから、食塩のようなミネラル類のように「1日○○gまで」という言い方はできないのです。
世界的にみても、日本人の砂糖摂取量は決して多くありません。年間の1人あたりの砂糖消費量は平均で19.6kg(1997年、国際砂糖機関調べ)で、世界155ヶ国中95位です。アメリカは32.9kg、EUは38.9kgです。

Q 白いお砂糖は体に悪いと言われ、黒砂糖か三温糖、はちみつを使うようにしていますが、本当のところどうなんでしょう?
A 「白いお砂糖は体に悪い」....よく言われることですが、全くの俗説で、誤解です。
この説の説明として、以下のことが良く言われます。

(1)白い砂糖はミネラル分が全くなく、単にカロリーがあるだけの食品である。
(2)白い砂糖は化学薬品で漂白している。あるいは、染料で白く色をつけている。

(1)については、いわゆる白砂糖は砂糖の甘味成分であるショ糖の純度が高いですから、数値上、三温糖や黒砂糖の方が、灰分(ミネラル分)が多いことは事実です。しかし、その含有量はごく微量ですし、砂糖はご飯のように大量に食べるものではありませんから、「ミネラルを補給する」というレベルではありません。
はちみつについても同じことです。はちみつの主成分は還元糖(ショ糖の加水分解によって生じるブドウ糖の果糖の混合物)、ブドウ糖、果糖、ショ糖ですが、いずれも糖であることに変わりはなく、体内での消化・吸収については砂糖と同じです。その他、ごく微量のアミノ酸や灰分なども含まれていますが、これも三温糖や黒砂糖同様、「ミネラルを補給する」というレベルではありません。ミネラルが大切な栄養素であることは言うまでもありません。しかし、ミネラルがないからといってその食品が体に悪いという言い方は短絡的すぎます。食品にはそれぞれの役割があり、それらをバランス良く摂ることで様々な栄養素を摂ることができるのです。1つのものに多くの栄養素を求めるのではなく、バランスの良い食事を心掛けることが大切ではないでしょうか。ミネラルを摂るのなら、野菜や果物、海藻類などを食べる方がずっと効率的です。

(2)については、全くの誤りです。試しに、ご家庭のお砂糖を良く見てください。結晶は白でなく、透明なはずです。これは、雪や氷が白く見えるのと同じこと。光の乱反射によるものです。これは、結晶が細かいほど白く見えます。ですから、上白糖やグラニュー糖のような結晶の細かいものはより白く見えますし、氷砂糖のような結晶の大きいものは、より透明に近くなります。ですから、染料で白くしたり、漂白しているわけではありません。
その他、本編にもあるように、カルシウム欠乏説やビタミン欠乏説も、全くの誤解です。「白い」ゆえに健康に影響を及ぼすことはありませんので、安心してお使い下さい。

Q お砂糖も種類が一杯あってどう使い分けるのかさっぱりわかりません。教えて下さい。
A お砂糖の甘味成分は「ショ糖」と呼ばれるものです。
お砂糖には様々な種類がありますが、黒砂糖を除けばどれもショ糖分は95%を超えています。
だから、「この料理にはこの砂糖でなければならない」という厳密なものはありません。向き、不向きという程度で考えてください。様々なお砂糖の中で純度が高いのはグラニュー糖や白ざら糖ですが、純度が高いお砂糖は、砂糖そのものに風味がなく、舌に感じる甘さはかえって上品になるのです。
ですから、使う素材の香り、風味を損ねることなく、純粋に甘味だけをつけられるのです。この典型がコーヒー・紅茶に使うスティックシュガーのグラニュー糖。また、果物をふんだんに使うケーキなども、グラニュー糖を使うことで、色の問題に加えて、フルーツなどの材料の風味が生きてきます。氷砂糖も純度の高いお砂糖ですが、結晶の大きさ故に、じっくり溶けてエキスを引き出す果実酒に向いています。一方、三温糖や黒砂糖に代表される色のついた砂糖は、そのものの色・風味、香りを上手く利用した料理やお菓子に利用されています。佃煮や煮物、お菓子でいえばかりんとうなどがその典型です。
この対照的な2つのグループのちょうど中間に位置するのが、家庭で最もポピュラーな上白糖。どちらの用途にも対応できる万能選手です。また、角砂糖、粉砂糖、顆粒状糖はいずれも元はグラニュー糖ですから、普通の砂糖と同じように使ってもちろん構いません。ただ、顆粒状糖は水に溶けやすいように多孔質になっていますから、「スプーン○杯」で入れるのではなく、重量で計って入れる、といった注意が必要です。

Q 砂糖の許容摂取量とは?
A 結論からいえば、「砂糖の消費量は1日○○gまで」といったものは現在ありませんし、計算できるものでは有りません。
砂糖は食品分類上、炭水化物(糖質)に属します。例えば、食塩はミネラルですから、それそのものとして「1日○○g必要」と言うことは出来ますが、砂糖の場合、炭水化物の摂取量の1つとして考えなければなりません。つまり、ご飯やパン、うどんなどの主食、いも、とうもろこしなどの副菜の摂取によって大きく変わってきます。たとえ、砂糖を全く摂らなかったとしても、ご飯やパンを食べ過ぎればカロリーオーバーになることは明らかです。
また、炭水化物はエネルギー源になる食品ですから、その人がどの位カロリーを消費する生活をしているかによって、その必要量は大きく変わってきます。(スポーツをしているかいないか、デスクワークか、そうでないかなど)従って、厚生省でも、年齢、体型、生活強度(ライフサイクル)に栄養所要量を細かく提示しています。しかし、ここで砂糖の摂取量については全く触れていません。
日本は、世界的にみても砂糖消費の少ない国です。日本より消費量の多い諸外国でも、砂糖が原因で国民の健康が侵された、などと言う話は聞いたことがありませんし、FAO/WHOや米国FDA等の公的機関でも、現状の消費量で砂糖が肥満や糖尿病等の原因になることはない、と明言しています。ですから、ごく一般的な通常の摂取であれば、まず問題ありません。ただ、我々も「砂糖はいくら食べても良い」などと言うつもりはありません。あくまでも基本はバランスの良い食生活です。基本を守った上で、上手に使っていただきたいと思います。

Q 「脳のエネルギー源はブドウ糖だけ」と言われていますが、それ以外の栄養成分は利用されることはないのですか?
A 通常は脳のエネルギー源はブドウ糖だけです。ただし、飢餓状態などの特殊な状況下では、体内の脂肪酸等からケトン体という物質が生成され、それが心臓や筋肉などの組織に利用されるとともに、一部が脳でも利用されます。
ただし、ヒトの体は飢餓状態の特殊な状況下であっても、血液中のブドウ糖(血糖)をある一定量以上に保とうとする働きがあります。これは、そのような状況下であっても、ある一定量のブドウ糖を常に必要とする脳や、ブドウ糖しか利用できない赤血球などの組織にブドウ糖を供給するためです。
したがって、ヒトの脳や体にとって、ブドウ糖は大変重要なエネルギー源であることは昔も今も変わらないと言えます。